給食のアレルギー食材、保育所の3割誤食・誤配…1割で発症
食物アレルギーを持つ乳幼児に原因食材の入った給食を間違って配膳したり、目を離した隙に食べてしまったりする事故が今年度、全国の保育所の30%で起きていたことが、厚生労働省研究班による初の全国大規模調査でわかった。こうした誤食や誤配によって、子どもがじんましんなどのアレルギーを発症したケースも11%の保育所であったが、保育士不足などで、対策に十分手が回らないのが実情だ。
調査は今年2月、全国の保育所のほぼすべてにあたる3万2210施設に実施。1万3921施設(43%)が回答した。
昨年4月~今年2月に誤食や誤配があったのは、回答の30%に当たる4138施設。そのうち1589施設で、子どもがじんましんや唇の腫れなどのアレルギー症状を起こした。原因(複数回答)の46%が単純な配り間違い。続いて「ほかの乳幼児の食べ物を食べた」が18%、「原因食材を見落とした」が14%だった。
回答施設に通う125万人の乳幼児のうち、食物アレルギーを持つ子の割合は4・1%。0歳児と1歳児のクラスが各6・5%、7・2%と高く、6歳児では0・9%だった。食物アレルギーは成長とともに自然に治ることが多い。
一方、過去に食物アレルギーがなく、保育所で初めてアレルギーを起こした子も1737人いた。その61%は0歳児と1歳児クラスの乳幼児だった。13人は重症で入院した。
調査した慈恵医大の吉沢穣治講師(小児外科)は「アレルギーに詳しい医師との連携ができず、十分な対策が難しい保育所もある。各地域で、アレルギーに関する研修の機会を作るとともに、緊急時には、いつでも医師に電話で相談できる仕組みを整えることが重要だ」と話す。
◆食物アレルギー=特定の食べ物を摂取した後にじんましんや嘔吐(おうと)、呼吸困難などの症状が出ること。複数の症状が急に出現し、血圧低下などを引き起こすと、命にかかわる。原因となる食べ物は、卵や乳製品、小麦、大豆、ゴマ、カニなど多岐にわたる。2012年12月には、東京都調布市の小学校で、乳製品にアレルギーのある女児(当時5年生)が、給食でチーズ入りのチヂミを食べて死亡する事故が起きた。(読売新聞)
http://news.yahoo.co.jp/pickup/6196210
保育所などで食品アレルギーでの事故が問題になりつつあるという話題
実際自分の知り合いでも親はアレルギー症状がないのに子どもには重度のアレルギー持ちという家族が増えてきたように感じる
一方で保育園児を持つ親の目線から見ても各園児に完全に個別食で対応するというのは無理があるだろうと思うし、この記事でもあるように他の園児の食材を食べてしまったり園児が自身が自分のアレルギーを理解しきれてない場合は現場で担任が確認を取ったとしても誤食してしまう可能性があるだろう
今後もアレルギー持ちの子どもが増えていくことが予想される中で、ただでさえ維持の厳しい保育所などではこのことへの対応コストが負担大となるのは間違いないし、預ける側からしても保育所の選択肢が狭まってしまい入所をあきらめざるをえない事態も考えられる
こんな場面こそ政治の出番であり、何らかの支援が早急に取り組まれることが望ましいだろう
これは農業政策や女性の社会進出の分野からも価値のある懸案だと思われる