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駆除した獣「使い切れ」 ジビエ+アルファ ペットフード有望

   

ジビエの有効活用としてペットフードが注目されている

ジビエの有効活用としてペットフードが注目されている

野生鳥獣の肉(ジビエ)の利活用が進む中、課題となっているのが全部位のフル活用だ。広島県三次市の物産館「みわ375」は、自社で解体から商品化までを手掛け、精肉として扱いにくい部位は総菜や料理に、内臓などはペットフードに加工。1頭当たりの販売高を最大化させ、2017年度は販売高1000万円達成を目指す。(yahooニュース 日本農業新聞)

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170328-00010001-agrinews-ind


 

ジビエ活用の一環で食用に回せる部位以外の場所をペットフードに利用しようという動きについての話題
注目してほしいポイントとしては記事中の1頭で現在1万5千円の販売額を5万円まで上昇させないとジビエは採算ベースに乗らないという部分である

このサイトでも何度か触れたが駆除した鳥獣をジビエで活用するというのは一般に想像するよりはるかに難しいのである
最もお金の取れるはずの食用部位以外の場所でその倍以上の金額を売り上げるのは至難の業といえるだろう

さて、ペットフード業界はというとすでに鹿肉をメインとしたドッグフードなどを販売している業者も存在する様だ
ネット上で見つかる自然派ドッグフードショップなどでは1kgで3000円程度で販売されている

TVでCMをしているような大手メーカーのドッグフードが10kgで2000円もしないところを考えるとかなり高級な品となってしまうがこれは仕方ない
ドッグフードに含まれる肉は原価はほぼゼロ円に近いような種類の肉が使われているからである
この辺はあまり入り込むとペット業界の闇に触れてしまうので省略するが、ジビエで人間の食用に向かない部位がでるのと同様に通常の家畜からも当然そのような部位が出て、すでにドッグフードなどに活用されている現状がある
供給の安定性や加工性などから言って既存のルートにジビエの入り込む余地はないだろう
ちなみに大手のドッグフードの原価は100gで5円とも言われている

ペットにもこだわった食事を与えたいという飼い主は多いが、さすがに一日1000円近く食事に金を使える飼い主はそう多くはないと思われる
駆除した鳥獣を活用する方法を模索することは大変有意義であると思われるが、それぞれの活用法に許容される需要量はそう多くないということを意識しておく必要があるだろう


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