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(追記あり)台風10号進路反転、勢力を増し関東直撃の恐れ

      2016/08/31

進路予想

台風進路予想(気象庁)

非常に強い台風10号が異例の進路をたどっている。日本の南を南西に進み、25日は沖縄・南大東島の南で停滞。今後はさらに勢力を強め、26日夜ごろ北東に進路を反転する見通しだ。専門家は日本列島を挟むように位置する二つの高気圧や、「モンスーン渦(うず)」と呼ばれる低気圧が進路に影響を与えていると分析する。来週、日本に上陸する可能性が強まり警戒が必要だ。(毎日新聞 yahooニュース)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160825-00000079-mai-soci


西南方向へと逆進を続けていた台風10号が反転を始め、週明けにも日本に上陸する恐れがあるという話題

発生当初は勢力も普通な台風だったが、海水温が高い沖縄周辺の海域に停滞していたためかなり勢力を増している
現在945hPaで、28日には930hPaの「猛烈な台風」まで成長する見込みのようだ

この異常な動きはモンスーン渦と呼ばれる現象が発生しているかららしいが、このあと台風10号自身がたどってきたコースを戻り、30日に急に北方向に向きを変える予想であり、もし上陸すれば短期間のうちに4個目の台風上陸という異常事態である

関東に台風が直撃するというのは本来珍しく、この60年でも10回程度しかないらしい
しかも関東で過去945hPa以下の台風が観測されたことはないらしく、これまでで最強クラスの勢力で上陸する恐れが高いということになる
前回の9号で被害を受けた人も多いだろうが、それよりも明らかに強力な台風となりそうであるため、関東から東北の方は一層の注意と準備が必要であろう

逆に、相変わらずの水不足の続く西日本では少しでも雨の恵みを分けてほしいところだ
西日本では例年の降雨量の30%以下の地域が殆どである

降雨量

降雨量が東西でくっきり分かれている

農業用水も次第に不足する地域が増えてきている

武雄市の農業用ダム、取水制限 貯水量、例年の半分以下

この週末では西日本でも台風と前線の影響を受けて100mm前後の雨が降るという見込みである
東日本と西日本、違う立場だが日本全国が台風10号の動きに注目しているといえるだろう

 (追記)この記事の予想進路からは随分東北寄りに進路が変化している
台風10号は2週間で4回の台風上陸となった上、統計史上初の東北太平洋側への上陸、46年ぶりに台風長寿記録を更新するなど異例づくしの台風となった
東北や北海道で記録的な雨が降り、台風の備えの少ないこれらの地域では広範囲で大きな被害が出てしまったようだ
日本の台風で死者が10人を超えるのは2005年以来10年振りではなかろうか
被災地のニュース映像を見ると自然の力の恐ろしさを感じずにはいられない

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