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侵略的外来種「ヒアリ」より恐ろしいのは「ワカメ」?

   

海中を漂うワカメ

海中を漂うワカメ(Wikipediaより)

7月13日、環境省は東京大井ふ頭のコンテナにおいて、ヒアリ100匹以上を発見したと発表。卵や幼虫も確認されたという。6月に兵庫で確認されて以来、生息エリアがどんどん拡大している。
ヒアリは国際自然保護連合(ICUN)によって、「世界の侵略的外来種ワースト100」に選ばれている。これは、外来種のなかでも、特に生態系や社会への悪影響が大きい生物のリストである。
ヒアリは、南米から日本への外来生物ということになるのだが、同リストには、これとは逆に日本から世界中へ広がっている悪玉外来生物が掲載されている。
それはなんと、味噌汁に欠かせない「ワカメ」だ。ICUNによれば、ワカメは日本、韓国、北朝鮮の近海が原産地で、アメリカ、フランス、イタリア、オーストラリア、ニュージーランド、黒海、地中海など世界中で繁殖が確認されている。
実害として、ワカメがカキ、ホタテ、ムール貝などの養殖魚介類の成長を阻害したり、漁業用の機械が詰まったりするなど、重大な影響を及ぼしているという(ライブドアニュース)

http://news.livedoor.com/article/detail/13343674/


 

以前話題にした侵略的外来種の話題
農トピ記事:豪州、外来種のコイに宣戦布告 ウイルス使って壊滅も
この時もコイ、葛、マメコガネとともにワカメが海外で在来生物の環境を脅かすものとして有名なことを紹介している

今回のニュースのタイトルを読むとワースト100に順位があって、その順位がヒアリよりワカメの方が上のような印象を受けるがそうではない
分類ごとに数種類の生物がリストに挙げられているものでありその中に順列などはない
参考リンク:世界の侵略的外来種ワースト100及び特定外来生物・要注意外来生物との対応関係(環境省作成、pdf)

こちらはそれぞれの動物の解説があるので詳しく知りたい方はおススメ
参考リンク:世界の侵略的外来種ワースト100(Wikipedia)

これらを読むとネコやヤギ、ハツカネズミなどが侵略的外来種ワースト100に含まれていることを意外に感じることもあるだろう
要するにこれらのリストに含まれる生物はもともと繁殖力などが強いが、在来環境では天敵がいたり、自然環境の変化などで個体数が一定に抑えられている種類である
ワカメもウニやヒトデなどの天敵のいない海外では旺盛な繁殖力を発揮しているようだ
世界規模での経済が展開される現在では、将来的にこのリストに加わる生物が増加する可能性も高いだろう

ただ、いつも悪者扱いされる外来種であるが、珍しく有用な働きをもたらしたという話題も報告されている
参考リンク:外来種は悪でない? 日本のオゴノリ、北米で生態系回復に一役 (AFP)

 論文の筆頭執筆者である米ノースカロライナ大学(University of North Caroline)のアーロン・ラムス(Aaron Ramus)氏は「沿岸生物の生息場が世界規模で減少するなかで、生息場が全くないよりは外来種もいる生息場があるほうがまだ良いということが分かった」と説明。「多くの外来生物は、思われているようなマイナスの影響を与えていない可能性が十分ある」との見方を示している

生物の多様性とは奥が深いものである


 

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