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日本沿岸のカツオ水揚げ激減 東南アジア諸国の“乱獲”に危機感

   

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日本沿岸のカツオ件漁の不振が続いている。和歌山県の主要港では、およそ10年間で水揚げ量は10分の1程度まで激減している。東南アジア諸国の乱獲が一因との見方もあるが、明確な理由は不明で、関係者は不安を募らせる。漁の不振による価格高騰で、旬の初ガツオが手軽に味わえない状況もみられ、影響は広がりをみせている。(産経ビズ)

http://www.sankeibiz.jp/compliance/news/160522/cpd1605220718001-n1.htm


 

日本沿岸でカツオの不漁が続いているという話題

本文によると和歌山の主要3港(串本、すさみ、田辺)の3~5月のカツオ水揚げ量は、平成15年では1000トン以上だった水揚げがここ数年では100トン前後と10分の1まで低迷しているらしい

原因はいくつかいわれているが、東南アジアでの乱獲が原因ともいわれている
かつて日本漁船も遠洋で乱獲を続けて批判を浴びた歴史があるが、アジア各国で魚の消費量が増えてきた結果、諸外国の乱獲で日本近海での水揚げが激減したのは皮肉な話である

日本では若者の魚離れがよく言われているが、外国では魚の消費量が増え続けている
これには外国での魚ブームに加え世界人口の増加も影響を及ぼしているらしい
またカツオはツナ缶などの材料となるため北米では人間用だけでなくペットフードなどとしての消費量も増えているらしい
農業と異なり、未開発地の開墾や栽培技術の進歩、品種改良などでの増収が見込めない以上カツオに限らず世界の水産資源がいずれ枯渇に向かうことは避けられない
では養殖はどうかというと、着実に量を増やしてきてはいる
しかし多くの養殖では稚魚を捕獲してきてからの養殖であるために結果的に天然資源を減らしていることも指摘されている。また養殖の餌となるものは結局イワシなどの他の魚であり、それらが大量に消費されるという問題もある(ハエの幼虫を魚の養殖の餌として使う技術が確立されつつあるらしい)また海洋汚染などの問題もありまだまだ課題が多いことが現状である

現在でもすでにホッケやアジが高級魚となりつつあり、輸入でも諸外国に買い負けること多い現状である
このままの状況では世界的になんらかの水産資源保護政策が必要となるのは間違いないだろう

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