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SBS米扱う理由 商社「安いから」 相場は国産の2割安 聞き取り調査

      2016/10/27

輸入米の売買同時入札(SBS)取引を巡って日本農業新聞は、商社に聞き取り調査を行い、回答を得た全社が輸入米を扱う理由に「国産米より安いから」を挙げた。取引する米の相場は「国産品より2割安」が最も多かった。SBS米の「調整金」を使った価格偽装問題に対し、今月7日に農水省が公表した調査結果は、実需者への販売価格に十分踏み込まないまま、「国産相場への影響はない」と結論付けた。“安さありき”で取引される実態と、同省見解との間には大きなずれがある。国会での徹底審議が求められる。(yahooニュース 日本農業新聞)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161024-00010000-agrinews-soci


 

SBS取引の輸入米を扱う理由が、11商社全てが「国産米より安いから」という理由だったという話題
農水省の「国産米との価格差は無い」「主食用米の輸入は国産米相場への影響はない」という農水省の見解とは全く異なっている

農業新聞の聞き取り結果によると取扱い理由は

・安さ以外にない
・実際の価格と公表価格には乖離がある
・米国産、オーストラリア産は2割、中国産は4割安い
・外食は1kg200円以下の米を求める

調整金を使って実質的に割安に販売していた理由は

・公表価格で買う実需はいない
・売渡価格の最低ラインをクリアするために調整金を使わざるを得なかった

とのことである

14、15年度のSBS入札の不調は、国産米が大幅に値下がり、国産品の二級品銘柄を輸入米並みの価格で調達できたことが影響していたとみられる
ということは結局はそれ以前は国産米より安く流通できていたということであり、農水省の調査結果には問題があるのではないか
日本農業新聞の聞き取り調査でこれだけの意見が出ていることを考えると、むしろ実際に調査しているのかすら疑問である

25日の定例会見で山本農相は「SBS米、国産米を問わず卸業者からの販売先は小売業者に加え、コンビニ、弁当、レストラン、米加工業者など大変多岐にわたっている」、「販売価格の具体的水準は民間ビジネスの機微に触れる内容。国が届出制により把握している卸業者よりさらに先の取引価格の把握という点に関しては、行政による民間ビジネスへの過剰な介入となりかねない」と話し、再調査する考えがないことを改めて示している

 

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