「合格まちがい梨」地震で落ちなかった梨を縁起物に 鳥取
先月、最大震度6弱の地震に見舞われた鳥取県中部では特産の梨に被害が出ましたが、地震の揺れでも落ちなかった梨をPRしようと、「落ちない」にかけて「合格まちがい梨」という受験生向けの縁起物として売り出す取り組みが始まりました
倉吉市の観光名所「白壁土蔵群」をイメージしたキャラクターの箱に、「王秋」という品種の梨のほか、同じく地震に耐えた国宝「投入堂」がある三徳山三佛寺のお守りなどがセットになっています。
“サクラサク”の語呂合わせで価格は3939円とし、東京都内の4つのデパートで合わせて300セットが限定販売されています(NHK)http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161116/k10010771071000.html
先日の鳥取県地震により晩生のなしに大きな被害が出たことはこのサイトでも話題として取り上げた
当サイト記事:鳥取の地震禍、梨落果、選果場も…
そのさいに落下しなかった梨を「合格まちがい梨」という商品名で販売する取り組みが行われているという話題
かつて平成3年のりんご台風により9割のりんごが落果したという状況から逆転の発想として「落ちないりんご」という商品が生まれたことは有名である
この時は着眼点の面白さ以上に台風による被害の大きさに対する支援の意味合いが強かったと記憶している
過去最大級の暴風域をもって日本全国に大きな被害をもたらした台風19号だっただけに、全国から何か助けになりたいという声が集まり爆発的なヒット商品となった
しかし今では「(有)落ちないりんご」、という会社の登録商標になっているということで個人的には残念というか何かモヤモヤした気持ちがあるのは確かである
落果の被害が出ているわけでもないのに落ちないりんごという名称で売っているものを買おうという人はそう多くはないのではないか
さて、今回もいかにも県の企画らしく落ちない梨として売り出すこととなったようだが、倉吉市の観光名所「白壁土蔵群」をイメージしたキャラクターの箱に、国宝「投入堂」がある三徳山三佛寺のお守りなどがセットになっているとのこと
しかしその価格3939円とはかなり高価な印象を受ける
限定の300セットは当然完売するだろうが、このニュースを聞いて素直に支援したいと思える人はそう多くはないだろう
りんごはかつて1000円で販売したはずである
ちなみに島根県でまちがい梨という名称を商標登録している業者もいるようだし、楽天などで合格間違い梨という名前で販売している農家もいるようだ
鳥取県は当然権利関係はクリアしているだろうが、りんご台風の襲来した15年前と比べるとなんとも世知辛い世の中だという印象を受けるものである