米国産米 MA加工用4.8万トン 数量保証か 農水省は否定
米国政府機関の国際貿易委員会(ITC)が公表した環太平洋連携協定(TPP)の報告書で、米国産米に関する合意を巡り、日米両政府が「文書化されていない約束」を交わした可能性があることが分かった。ミニマムアクセス(最低輸入機会=MA)の中に設ける6万トンの加工用中粒種米の枠で、その8割を米国に保証するなどの内容だ。政府は「米国の米業界の理解や期待」だとして否定するが、詳しい説明が求められる。(yahooニュース 日本農業新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160520-00010002-agrinews-pol
米国国際貿易委員会の報告書によるとTPPによる日本のミニマムアクセスのうちほとんどを米国産と保証するという約束が交わされているという話題
この報告書では日米間の交渉中に文書化されていない「約束」が多数存在し、そのうち一つに加工用中粒種米の優遇があるという
そのほかにも多数の文書化されていない約束が存在し、これらの公式・非公式の「約束」によって、米国産米は「11万8000トン」の新たな輸出機会が得られるとの見通しを示している
これが日本政府からの発表として出てきているならまだしもアメリカの国際貿易委員会の発表を聞いて日本人が初めて知ることができているというこの事態は非常に問題があるのではなだろうか
また、内容的にも本来自由な貿易を目指す趣旨のTPPで枠内とはいえ特定の国からの輸入を保証する約束をしているとは交渉の方法自体に疑問が持たれる内容である
はたして日本側はこの米国優遇に対してどのような見返りを得ることのになっているのだろうか?
あちらもTPPについての是非を問う議論が盛んなので有利になる条件は比較的開示しやすいのだろう
反対に日本の審議ではほぼ黒塗りの議論内容の文書しか公表されずまともな議論もなされていない現状である
この時TPPの交渉内容は外交上明かせないという言い訳を使っていたが主な貿易相手のアメリカがこのように開示していくのならば日本も交渉内容をもっと明らかにし、国民の見える内容でTPP論議を交わすようにしてほしいものである
農業者を含め、多くの国民がTPPを不安視しているのはその内容が不透明だからである
何を開放し、どのような利益と不利益が生じ、その対策はこのように行う予定であるということがきちんと説明されなければこの不安が拭われることはないだろう