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低価格資材生産支援、物流合理化で輸出促進  中間層への普及狙う

   

輸出

輸出促進への対策は

​農水省は2016年度補正予算で、農林水産物の輸出拡大に向け、生産・流通コストを削減する取り組みを支援する。現地価格を現状より下げて他国産との価格競争力を高めるとともに、限られた富裕層だけでなく中間層にも需要を広げる考え。農家所得はしっかり確保できるよう、低価格農薬・肥料を使った生産や、共同輸送などの実証費用を助成する(日本農業新聞)
https://www.agrinews.co.jp/p38559.html


補正予算で輸出促進のために低価格資材の使用や相手国の基準に合った栽培体系の確立、合理的な輸送形態の構築を支援する事に予算が確保されたという話題

現在日本からの輸出品は海外の一部裕福層への需要に止まっているが、様々なコスト削減の為の取り組みを促進し中間層への浸透を狙う事でさらなる輸出拡大をはかる考えのようだ

個人的にはこのような取り組みは評価されるべきであると思う
今までは輸出促進といえばパッケージなどの販売促進費用や現地での商談などに使われる事も多かったが、まずはコスト面でも競争力のある商品を作るという点からスタートするのも必要なことである

さらにこれらの低コスト栽培技術や、長期保存、輸送合理化化などの取り組みは輸出のみならず国内販売にも還元出来るはずだ

今回の補正予算で盛り込まれているが、当サイトでも触れている海外との栽培基準の違いの問題への取り組みも急がなければならないだろう

愛媛かんきつの例や、逆にアメリカ産セロリの件のように国ごとの出荷基準の違いで輸出に支障をきたすことは多い
あまり知られていないが台湾などでは日本産農産物は結構な頻度で農薬の残留基準値超えで回収されている
これは相手国にその農薬の試験データがあるかどうかによるところが大きいのであるため、新薬ではより安全なはずなのに相手国で登録がなく基準値に引っかかるという場合もあるらしい

いずれにせよ輸出を見込む農産物であればそれに予め対応した栽培基準を策定し、これを元にした試験栽培の実施試験を行うのは輸出の拡大の為に不可欠であろう

正しい農薬知識を持つ日本の農家の栽培技術であれば多少の農薬の組み換えがあろうと問題なく対応出来るはずである

 - 農政, 農業環境