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ハトのふん害、タカでゼロ=「迫力ある」観光客にも人気―金沢駅

   

ハリスホーク

日本で鷹狩りに利用されるハリスホーク(モモアカノスリ)

 

米国の大手旅行雑誌で「世界で最も美しい駅」の一つに選ばれ、人気のJR金沢駅。

長らく悩みの種だったハトのふん害を防ごうと、金沢市が導入したタカの駅前パトロールが成果を挙げている。鳥類の「食物連鎖」の頂点に立つタカを駅前で飛ばしたところ、ふん害はゼロに。勇壮な姿に、観光客にも「見栄えがする」と評判になっている(Yahoo!ニュース)

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160920-00000013-jij-soci


 

金沢駅前でのハトの糞害対策に鷹匠の飛ばす鷹が効果をあげているという話題
こちらの鷹匠は吉田剛之さんという方で、株式会社鷹丸という害鳥駆除を専門とする鷹匠らしい

株式会社鷹丸~伝統を受け継いだ鷹狩り

一回の飛行で3万円、年間保守(初回に重点的に追い払い、その後は2週間に一回鷹を飛行させる)で1つの場所が年間50万円の経費という記載がある
観光地や市街地では十分な費用対効果が見込めるのではないだろうか

近年では全国でこのような取り組みが行われているようだ
天敵に恐れタカ?ムクドリ姿消す 大分市中央通り (大分合同新聞)(大分県)
タカVSハト・カラス-西宮で鷹匠が鳥害対策(兵庫県)
【佐賀】タカでカラス駆除 農作物被害防止へ検討 上峰町(佐賀県)

鳥害をもたらす鳥はカラス、ハト、ムクドリなど様々だがその対策は防鳥ネットなどでは広範囲のカバーは難しいし、においや光、音などはすぐに慣れてしまうため対策が困難であるが、定期的に鷹を放つことで一定の効果を上げているようである
大分の例では2日間の放鳥ののち、3週間後もムクドリが姿を消しているとの市長報告である
こちらはハリスホークのほかミミズクも駆使したということで効果が高かったのではという関係者の声もあるようだ(その分費用は高いそうだが)
ちなみにこちらを受け持ったのはかつて女子高生鷹匠として話題となった石橋美里さんの所属するファルコンウィングである

追い払い行為なので害鳥たちは該当区域から移動しただけという批判の声もあるがそれは当然のことである
同時にねぐらとなる街路樹などの整備や餌場となる場所の対策、巣の撤去などを周辺地域と連携した対策が行うことで真に効果的な対策となるのではないだろうか

羽田空港で10億円の費用をかけたバードストライク対策装置がほとんど機能していないと批判された折に、関西空港では猟犬とハヤブサを使った対策で半数以下に被害を抑えたという報告もある

全国で約30人しかいないといわれるプロの鷹匠であるが、この時代になって再び脚光を浴びつつあるのかもしれない

なお海外ではrobiridという鳥型ドローンによる対策が研究されているようだ
http://clearflightsolutions.com/(トップページが動画なので音量注意)

鳥型でなくてもよいならば現在市販されているドローンでも自動操縦、自動帰還で障害物も自動感知なので効果はありそうである
また個人では強力なレーザーポインタ(日本では高出力品は規制されている)で鳥を追い払う人もいるらしい

そんなことを言っていると最近の海外では逆に悪質なドローンを捕まえるのにワシを使う試みもあるようで、空の世界での争いも様々な形があるようだ
ワシを使って不審ドローン撃退へ、オランダ警察(ナショナルジオグラフィック)

とりあえず一般農家の我々は農研機構の鳥害対策のページを見て基本を学ぶことから始めた方がよさそうである


 

イギリスで起きたバードストライクによる墜落事件
イーストウッド監督、トムハンクス主演で映画化されました

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