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養殖フグ肝料理 国「認められない」

   

フグ肝解禁論に対する食品安全委員会の結論とは?

フグ肝解禁論に対する食品安全委員会の結論とは?

佐賀県と唐津市呼子町の水産業者による養殖のトラフグの肝臓(フグ肝)を料理で提供することを解禁する提案に対し、厚生労働省は4日、認められないとする内容を回答した。(佐賀新聞)

http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/419298


 

以前話題にした養殖フグ解禁特区の申請が却下されたという話題
農トピ記事:フグ肝、食べられる?解禁論争 過去10年で10人死亡

詳しくは前回の記事を参照していただきたいが、佐賀県と佐賀県のフグ養殖業者が食物連鎖により蓄積されるテトロドトキシン(TTX)が含まれなくなるような飼育法で養殖したトラフグの肝を提供することを許可するよう食品安全委員会に申請していた

以前にも申請して許可されなかったが今回は一匹づつ肝の一部を検査し、TTXが検出されなかった場合のみ提供するという方式を提案し、これが2月に「食品としての安全性が確保されると確認できない」とする食品安全委員会の審議結果案が出され、今回厚生労働省により正式に却下されたという内容である

大方の予想として許可されることはないだろうということだったがその通りの結果となったようだ
ただしこの論争を引き起こしたことにより(自称)テトロドトキシンフリーの養殖フグが佐賀県にあるという宣伝効果は期待通りあったに違いない
佐賀県とその業者ももなかなかにしたたかである

なお毎年のようにフグ肝で食中毒となる事件が起こっているが、それでもぜひ食べてみたいという方は公然とフグ肝が提供されているという噂の大分県までお越しいただきたい


肝と同様にテトロドトキシンの蓄積される卵巣をぬか漬けにして食用可能にした特産品
小動物が食べると死ぬ程度の毒性は残っているという話である

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