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農業女子の意見を取り入れ、花柄のトラクターができました! おしゃれな農業機械が日本の農業を変える…

      2016/03/31

prm1603260024-p4農業女子の意見を取り入れ、花柄のトラクターができました! おしゃれな農業機械が日本の農業を変える…(産経ニュース)
農業に従事する女性と企業が連携した商品開発が活発化している。農林水産省が推進する女性の就農支援事業「農業女子プロジェクト」も3年目に入り、これまでに女性仕様の農業機械やおしゃれなスイーツなどが誕生。女性ならではの感性が生かされた商品は幅広く支持されている。(榊聡美)

■真っ白なトラクター

日本における農業従事者の約半数は女性。しかし、“男の仕事”というイメージは強い。

こうした中、農業に従事する女性が仕事で培った知恵を生かして企業と連携し、新しい商品やサービスを開発することで農業女子の存在感を高めるのが同プロジェクトの狙い。将来的には若い女性の新規就農にもつなげていこうという試みだ。発足当初37人だったメンバーは、30~40代を中心に410人に増加。参加企業も25社に広がった。

昨年は、メンバーの声を反映させた女性仕様の農業機械2種類が発売され、注目を集めた。

井関農機(愛媛県松山市)の「しろプチ」は、さわやかな白色の車体に花束のイラストがあしらわれた新型トラクター。

従来型ではハンドルやペダルに手足が届かないという不満を解消するため、シートの位置を前後に調整できるようにした。また、両手でつかめるグリップと足元のステップで乗り降りしやすくした。上部には肌を守る大型サンバイザーを設置するなど細部にわたり女性目線で使いやすさを追求しているのがポイントだ。

草刈り機「かる~の」(丸山製作所)は、ハート形に抜かれたチップソー(丸鋸の刃)のデザインが目を引く。3・9キロと軽量で、自然な体勢で作業できるように左右のハンドルの高さを変えるなど、基本設計から見直した。

販売を開始したところ、いずれの農機も、高齢の男性や小柄な男性にも好評だという。

「女性が扱いやすいものは、多くの人に使いやすいものだということを実感しました」と、井関農機IR・広報室の的場朱里さんは語る。

夫に先立たれ、農業をやめようと思っていた高齢女性がこのトラクターを見て、「もう一度がんばってみよう」と奮起したというエピソードも。

ワコール(京都市)はメンバーの意見を取り入れながら、農作業で感じる不快感や疲れを軽減するための女性下着を開発中。来年春の発売を目指している。

■助演から主演へ

一方、ローソン(東京都品川区)は、メンバーの1人、遠藤政子さん=埼玉県熊谷市=が生産したはちみつを使ったプリンなど、4種類のスイーツを昨年9月に限定販売し、幅広い人気を呼んだ。

同社ホームコンビニエンス事業本部の鈴木一十三(ひとみ)部長は「『子供と一緒に食べられるようにプリンをはちみつだけの甘みで作りたい』という遠藤さんの発想は、私たちにも勉強になりました」と振り返る。

今後は、「少量多品種の農作物を手掛ける女性と組んで、通販にもチャレンジしたい」と意欲的だ。

この20年で農業就業人口が半減する中、女性の視点が農業経営にプラスの効果をもたらすことが期待される。

実際、「農産物の販売額が比較的高い農家や、観光農園を営んだり、加工品を作る6次産業に取り組んだりして経営を多角化する農家には、女性が従事していることが多い」と、農水省就農・女性課女性活躍推進室の佐藤一絵室長は説明する。

「今まで農業の現場で女性の存在は“助演”に過ぎなかった。女性の活躍推進は政府全体の施策の柱でもあるので、意欲のある女性が“主演”となれるように後押ししていきたい」と話している。

農林水産省によると、平成27年の日本の農業就業人口は約209万人。うち女性は約101万人とほぼ半数を占める。年齢別でみると、50~64歳の人口は男性を上回っている。

女性は農家に嫁いで就農するケースが多いと思われがちだが、農業女子プロジェクトのメンバー構成は、「嫁として就農」「家業の後継ぎ」「農業外から新規」が同程度の割合だという。
http://www.sankei.com/smp/premium/news/160326/prm1603260024-s.html


 

花柄のトラクターやハートの型抜きされた草刈り機を使うのは楽しいかもしれないけどただでさえ高価な農業機械をカスタム仕様にしたらいくら値段上がるんですかね…。
個人的には女性に農業機械をもっと使って欲しいなら機械メーカーにはなるべく故障しないような機械を開発する事と、分かりやすく一から説明されているマニュアルとメンテナンスノートを用意するところから始めて頂きたい。
今のままではせいぜい「ちょっと借りて使う」レベルを超えられない。一般の女性にとっては農業機械はブラックボックスであり、手を出そうと思える代物ではないからだ。

もし女性が積極的に農業機械を操作できるようになれば、女性でも男性と変わらない仕事ができるわけで、より多くの農作業に女性が進出できるようになるのは間違いないのでもう少し現実的なアプローチで取り組んでほしい。

 - 農業環境