NHK「アサイチ」にてイノシシの刺身を保険所が許可していると捏造して話題に
9月27日朝、NHKの「あさイチ」島特集をぼんやり見ていて、驚いた。島のスペシャリストという写真家が、沖縄県・西表島の「イノシシの刺身」を紹介している。
~(中略)番組が終了する直前、「生食は危険。訂正してください」という別の方の投稿が紹介され、有働由美子アナウンサーが「イノシシの生食は、八重山福祉保健所が申請を受け付けた店でだけ提供できます。感染症の危険があるので、それ以外では食べないでください」と説明した(foocom.net)
NHKがジビエの生食に対して間違った報道をした上に、視聴者の指摘に対してさらにありえないコメントを出して炎上しているという話題
簡単な流れは、番組内で珍味としてイノシシの刺身が紹介される→視聴者からそれ大丈夫なの?と指摘→保健所が許可した店だけ提供出来ると番組最後にアナウンサーが補足→そんなわけ無いだろ!と視聴者から総ツッコミという流れである
引用元の記事を読んでもらえれば詳しい説明は書いてあるが、衛生概念なく料理を出していた店はもちろんのことだがNHK側も大変お粗末な対応だったと言えよう
スタッフに食の安全に対する基本的な知識のある人間がいなかったことが残念である
基本的に飲食店で生食が安全とされているものは馬刺ししかない
規制されていない鳥刺しでもカンピロバクターによる食中毒が例年500件単位で発生している
馬刺しにしても流通経路が限られ、そのすべてが高い衛生基準を満たしていると判断されているため規制されていないとのことである
イノシシ自体はE型肝炎、肺吸虫症のリスクが大変高く、とても生食が許可されるものではない
これはジビエ全般に言えることであるが、野生動物の生食は大変危険である
当サイト記事:E型肝炎が過去最多、豚・イノシシの生食で感染か
近縁の家畜である豚肉ですら生食は厳禁である
客、店員、現地取材スタッフのうちだれもこのことを知らなかったとは思えないが…
店が許可を受けたと言った該当地区の保険所担当者の声はこちらである
担当者の解答は次の通り。
◆イノシシの刺身を出して良い、という「許可」はない
◆飲食店で、イノシシを生で出していることがわかった場合には、厚労省の野生鳥獣の衛生管理に関する指針(ガイドライン)に沿って「生はダメ」と指導している。
◆まんべんなく指導しているつもりだが、島は離れているので目が行き届かない部分はある。だが、出しているのがわかれば必ず「生はいけない」と指導している。
◆飲食店が野生鳥獣の肉を提供する場合には、食肉処理業の許可施設で解体されたものを仕入れなければいけない。飲食店が、飲食店営業の許可に加え、食肉処理業の許可を受ければ、とさつや解体、調理ができる。そのあたりのことが、混同され、「申請受け付けうんぬん」という話になったのではないか。
◆私は番組を見ていないが、yahooニュースなどを読む限り、なぜ、NHKがここまでの内容を流してしまったのか、不思議だ。
担当者も困惑しているようだ
おそらく全国からかなりの問い合わせが来ているであろうことを想像すると気の毒である
あさイチの公式ページは掲載していたイノシシの刺身の写真を別の食材の写真に差し替えた後、この件に関しては沈黙を貫いている
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