TPP 与党譲るフリ 月内衆院通過は撤回せず
地方公聴会、24→26日に 維新に陳謝、引き込みへ
与野党は21日、衆院環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)特別委員会の理事会で、24日の地方公聴会の開催日程を26日に変更することで合意した。与党が民進、共産両党に配慮した。だが、与党はTPP承認案と関連法案を今月中に衆院通過させる方針は変えておらず、反発する野党との攻防が週明けも続く見通しだ(yahooニュース)
さて、山本有二農水大臣の強行採決発言により一気に荒れ模様となったTPP特別委員会であるが、月内の衆院通過のスケジュールは変わらないようだ
もともとは佐藤勉衆院議院運営委員長のパーティーで、TPP承認案の審議を巡り「強行採決するかどうかは佐藤さんが決める」と山本大臣が発言したことが発端となっているのだが、この一文の前には「野党が強行採決するのかと首相に詰め寄る場面があるが、その権利を持つのは佐藤勉委員長にある」といったニュアンスの発言をしている
要するにパーティーの主役である佐藤勉氏が、ある意味首相以上の権利を持っているんだというリップサービス的な発言だったのだろう
しかしこの少し前にも強行採決発言で福井照衆院議員が特別委員会理事を辞任した騒動があったばかりであるのにあまりに不用意な発言ではないだろうか
山本有ニ氏が農水大臣に就任した時は農水にこれまで関与がない弁護士出身ということで、おそらくTPP絡みの答弁の慎重さも期待されていたのではないかと思ったのだが大いに期待外れな結果となってしまった
当サイト記事:農相に山本有ニ氏、手腕未知数
ただこれに反応して民進、共産両党が審議拒否していることは一層の非難がなされるところであろう
TPPは農業分野だけでなく様々な分野で参加国に大きな変化をもたらす重要な政策である
しかし与党が過半数を持っている上に維新などの賛成的な野党も存在する以上、どの時点で採決しても可決されることは間違いない
先の選挙で勝利している以上、与党が「すでに信任を受けている」と強気なのも仕方ない
この状況を変えるためにも野党には交渉過程のやり取りを提出要求して黒塗りだと騒いだり、大臣の失言を利用して審議拒否するなど意味のない時間の浪費はやめて、しっかりとした内容の国会質疑で国民の持つ疑問点を政府に追及してほしいものである
先の選挙で野党に勝利をもたらした東北5県の支持者はTPPの内容に関係ないことを原因として審議拒否して国会をサボる姿を見たかったわけではないはずだ