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米TPP離脱へ トランプ氏勝利 2国間貿易協定に意欲 大統領選

   

激戦の末大統領に選出されたドナルド・トランプ氏

激戦の末大統領に選出されたドナルド・トランプ氏

 

米大統領選は8日、投開票され、共和党の実業家ドナルド・トランプ氏(70)が民主党のヒラリー・クリントン前国務長官(69)を破り、当選した。トランプ氏は、選挙戦の焦点となった環太平洋連携協定(TPP)からの脱退を表明しており、日本を含む参加12カ国が目指していた発効は全く見通せなくなった。過激な言動を繰り返す同氏の勝利で、世界の政治・経済の混乱は必至だ。(日本農業新聞)

https://www.agrinews.co.jp/p39410.html


 

アメリカ大統領の結果、ドナルド・トランプ氏が当選したというニュースで世界が驚いたのは数日前のことである
当初は現オバマ政権を踏襲するクリントン氏が当選確実とみられていただけに来年1月20の就任式を待たずして世界に動揺が広がっている
日本農業新聞でもPDFで号外を出したほどである
[号外] TPP離脱へ 米大統領選 トランプ氏勝利 自由化推進にノー

「偉大なアメリカ」をキャッチフレーズにしたトランプ氏の当選を受けて米国内の株価は高値に反応しているが今後の動向は全く予想できない
ただ上院、下院ともに共和党が多数派である現状と、当初不利とみられていたトランプ氏が逆転したという米国民の声を受けていることを考えると就任後は様々な分野で大きな変化が起こるのではないかと予想される

米国内ではオバマケアの撤回がまず最重要案件とされているようだがさしあたり日本にとっては安全保障分野とTPPについてが大きな問題となるだろう
両候補ともTPPに反対していたが、クリントン氏が当選する流れならば現政権の任期内または新大統領就任後間もなく多少の修正後に成立する流れとみられていたが、反グローバル思想で支持を集めたトランプ氏が当選したとなると話は全く違ってくる
「TPPは最も酷い合意の一つ」とまで発言した過去から考えても成立は困難だろう
GDP85%の要件があるため米国が不参加の場合TPPの発効はできない
そのためメキシコなどから米国抜きで発効できるように協議するべきという声も上がっている
TPP、米国抜きの発効検討も=メキシコ経済相(ロイター)

トランプ氏はTPPなどの多国間協定の代わりに、2国間の通商交渉には意欲を示しており、就任後は日本にも交渉を求めてくる可能性がある
その場合、農産物も含めたより厳しい交渉を迫られることになるだろう
ただトランプ氏の政策には不確定要素が多い上に、共和党自体はそれほど極端な政治姿勢をとっていないということから今後現実的な政治運営になるという見方もあるようである


 

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