農業は危険だった!?死亡事故割合、建設業の2倍…4割が80歳以上、目立つ高齢者
トラクターの運転などの農作業中に、事故で死亡する人の割合が増加している。就業人口10万人当たりの死者数は、高所作業など危険と隣り合わせの仕事が多い建設業の2倍を超えている。背景には就業人口の減少に伴う高齢化がある。秋の収穫期を控え、農林水産省が注意を呼びかけているが、有効な解決策はないのが実情だ(yahooニュース 産経新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160926-00000068-san-soci
平成26年に農作業事故で亡くなった人は350人であったという話題
例年400人程度だったということで多少少なくなったのかと思いきや、農業者人口が減少を続けている結果10万人当たりの死亡率は増加を続けているようだ
詳しいデータは以下の農水省のレポートを参照していただきたい
平成26年に発生した農作業死亡事故の概要(PDF:438KB)
農業者の10万人当たりの死亡率は15・4、全産業の平均(1・7人)と比べると9倍、危険度の高い作業が多い建設業(7・5人)と比べても2倍以上と突出している
ここまででは普通の統計だが、ここから農業の特殊な事情が入ってくる
死亡事故の内訳は65歳以上が295人と、さらにそのうち80歳以上は145人となっている
普通の職種や先ほど例に出た建設業などでは65才以上で重機に載ったり、高所で作業するなどといった危険な業務にかかわることは少ない
死亡者の8割以上が他業種では退職している年齢ということであるが、農業従事者の6割以上が65才以上という産業構造が問題の大きな一因となっているのは間違いないだろう
参照:農業者人口が200万人を割る (当サイト記事)
350件の事故から295件を引くと55件である
それを考慮すると他業種と同じになるように65才以下として年齢調整した農業の死亡事故率はもう少し違った数値となるであろう
農業の死亡事故が起こる原因としてはトラクターなどの馬力があり、転倒しやすい大型機械を多用すること、そして操作ミスなどの他に園地の状態の危険度がその日の条件によって大きく変化することがあげられるようだ
根本的な対策は難しいが、すぐにできる対策として判断力が落ちるような状況で作業しないように心がけることが必要だろう
そして事故が起こってしまった時のために、携帯電話を携行する事や、その日の作業場所と作業内容を家族や同僚に伝えておくことが大切である
農業事故の多くは事故現場に1人取り残されて助けを呼べずに死亡事故に繋がってしまうケースが多いからだ